2010ワールドカップ南アフリカ大会の日本代表の戦いを総括


まずは、岡田武史監督にジャンピング土下座で謝罪しなければなりません。

2勝する確率は0%なんて予想して、ドーモすみませんでした。そして、16強という立派な成績を収めたことに対して敬意を表するとともに、感謝いたします。

 予選リーグを突破できたのは、以下の要因が重なった結果だと思います。特に最初の4つについては、2002年、2006年と比較すると、2002年のトルシエのチームも同じ4つのポイントで上手くいき、2006年のジーコのチームは失敗していた点が非常に興味深いです。




1:コンディション調整がうまくいった
 見るからに不調という選手はいませんでした。カメルーン戦・デンマーク戦は1000メートル以上の高地での試合でしたが、うまく対応、調整できていたと思います。2006年の「あんたは出ちゃいかんだろう?」という状態の選手がピッチにいたことと比較すると、その差は歴然です。
 2002年日韓大会では、ベルギーと互角かそれ以上、ロシア・チュニジアには完全に運動量で勝っていました。
 今回は予選リーグ3試合全てで、局面でパワー・スピードで競り負けることはあっても、運動量では上回っていました。

2:守備的戦術がうまくいった
 直前での方針転換はほめられたものではありませんが、阿部、遠藤、長谷部の3人のMFはミスも多々ありましたが、全体としてはうまくやったと思います。長友はエトー、ロンメダールをしっかり抑えていました。
 また、オランダ相手に1点差におさえたのが非常に大きかったです。対オランダ戦での得失点差が、第三戦のデンマーク戦において、日本は引き分けで良く=守れば良く、デンマークは勝たなくていけない=攻めて点を取らねばならない、という状況の差を生み出していました。逆だったら、デンマークに守られ苦しかったでしょう。
 2002年のトルシエのチームは、前からプレスをかけ、ショートカウンターで点を取るという戦術がしっかりとありました。それに伴う批判も激しかったのですが、最低限の結果は残しました。2006年は、ボールポゼッションによる守備機会の減少を志向しましたが失敗に終わっています。

3:チームマネジメントの成功
 テレビ画面を通じてもチームの雰囲気が良いことが伝わってきました。これは岡田監督の人選、控え組となった2006ドイツ大会を経験したベテラン勢の貢献によるものでしょう。トルシエは、秋田・中山というベテランを直前で入れ、中村俊輔を外しました。この2名のピッチ外での貢献は非常に大きかったといわれています。後から発表されたドキュメンタリでも、トルシエのチームの雰囲気が非常に良かったことが良く分かります。ジーコは、純粋に戦力として23人を選び、21人をピッチに送り出しましたが、チームの結束を作ることには失敗しました。

↓ この動画何度見ても良いですよね!

4:ベースキャンプ地の選定が良かった
 ドイツのボンでは、「良かった」という声は全くありませんでした。今回のジョージは多くの選手が「良かった」と発言しています。2002年の葛城北の丸も映像を見る限り素晴らしい環境でした。選手を外部から隔離しリラックスできる静かな環境におくことは、良いパフォーマンスのためにとても重要なことが分かります。

5:岡田監督の采配
 カメルーン戦、デンマーク戦の日本代表の戦術は相手を上回る非常に素晴らしいものでした。
↓ こちらの解説が分かりやすいです。

6:選手の頑張り
 全員が全力を尽くしていましたし、ミスはあっても守備をサボる選手はいませんでした。まぁ、過去のワールドカップの日本代表にもそういう選手はいませんでしたが。

7:カメルーンの内紛と人材の偏在
 まぁ、これはアフリカ勢のお家芸ということで。GKカメニとA・ソングが出場しなかったことは、日本にとって大きな幸運でした。
 とはいえ、カメルーンおよびブラックアフリカが今後大きく躍進するのは難しいだろうなぁとも感じました。アフリカ人のパワーとスピードが生かされるFWやセントラルMFには良い人材がいますが、しっかりと守備のできるサイドハーフ、サイドバック、センターバックといった人材が不足しています。カメルーンの4人のDFのうち2名は守備的MFからのコンバートでした。DFに人材がいないのです。
 このあたりは、選手育成を自国でしていないこと、パワーとスピードに優れた民族性のデメリットだと思います。チームに三人身体能力の高いアフリカ人がいたら、監督にしたらFWx2とセントラルMFに配置するよね。サイドバックになんかするのは勿体無いと思っちゃう。

8:デンマーク主力のコンディション不良
 ベントナー、トマソンは明らかに不調でした。欧州予選の時の強さが全く発揮できていなかったと思います。

 日本が強かっただけではなく、対戦相手の失敗もあったことは確かです。ドイツ大会では、逆に日本がコンディション調整に失敗し、オーストラリアがうまくいったのです。日韓大会のロシアは、湿度と高い気温に悩まされていました。

 岡田監督の掲げた4強という目標は遠いなぁというのが正直なところです。どうすれば、スペインやドイツ、ブラジル、アルゼンチンのようになれるのか、という道筋は未だ見えません。頑張ればメキシコにはなれそうですが。。。

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